イ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」

イ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」イ・ミンホが帰還した。今月9日に韓国で放送が始まったSBS水木ドラマ「王冠を被ろうとする者、その重さに耐えろ-相続者たち」(以下「相続者たち」)でイ・ミンホが帰ってきた。チャン・ドンゴンとヒョンビンにこの上なく魅力的なキャラクターを与えた売れっ子脚本家キム・ウンスクのドラマを通じて彼に会える。スター俳優とスター脚本家の爆発的な相乗効果をすでに目撃した視聴者たちが、イ・ミンホの演じるキム・タンを待ち焦がれているのは当然のことだろう。

10asiaは「相続者たち」のアメリカ・ロサンゼルスでの撮影を控えたイ・ミンホと向かい合って座った。イ・ミンホはドラマで自身の演じるキム・タンの役に入っていく最中だった。

限りなく清らかながら、か弱い雰囲気まで漂う瞳に、高く整った鼻を持つイ・ミンホのがっしりとした顔の骨格は、立派な青年そのものだった。アジア全域のファンから愛されている理由が分かるような美しさである。しかし、彼とのインタビューを通じて、私たちはそれ以上の魅力を発見することができた。演技に対する真面目な姿勢、気丈な態度、そして自分の仕事をきちんとやっている人だけが持つ適切な自信が、彼に美しい俳優以上の魅力を持たせてくれた。

久しぶりに演技について話せて本当に楽しかったという俳優イ・ミンホと交わした会話を公開する。

―ついにイ・ミンホがキム・ウンスク脚本家とタッグを組んだ。スター俳優とスター脚本家は初めて会った時、どんな会話を交わしたのか?

イ・ミンホ:正直、高校生役を演じることに対して負担を感じた。僕も来年には(数え年で)28歳なのに、無理があるんじゃないかと心配していた時だった。でも、キム・ウンスクさんが「負担に感じないで今の姿のまま演じればいい」と言ってくれた。

―デビューしてからしばらくは学生役を多く演じていたが、「花より男子~Boys over Flowers~」(以下「花より男子」)以来一度も演じたことがない。そして今回、久しぶりに制服を着ることになった。学生役にプレッシャーを感じたにもかかわらず、このドラマへの出演を決めた理由は?

イ・ミンホ:「花より男子」以来、幼いイメージから抜け出したいと思ってかなり努力した。でも時間が流れ、仕事をしながら外も自由に歩けないような生活をしているうちに、僕は自然と大人になり、落ち着いてきた。今はもっと年を取る前に明るいキャラクターを演じてみたいと思い、出演を決心した。

―つい最近放送されたtvN・Mnetミュージックドラマ「モンスター~私だけのラブスター~」をはじめ、最近の青春ドラマの俳優たちはみんな「花より男子」のク・ジュンピョ(道明寺司)を参考にしたと話す。ク・ジュンピョを演じたイ・ミンホ自身はどうか?キム・タンを演じることにおいて、やはりク・ジュンピョを参考にすると思うのか?

イ・ミンホ:あまり気にせずに演じようと思っているが、ク・ジュンピョはすべての恋愛ドラマの男子キャラクターを複合的に組み合わせたキャラクターなので、意図しなくてもよく似たシーンが出てくると思う。でも、あの時の僕と今の僕はずいぶん違う。だから、意識せずにキム・タンを演じるつもりだ。僕は元々キャラクターを演じる時、自分を捨ててキャラクターについてあれこれたくさん考え、それに合わせていくタイプだが、今回はそういったことをできるだけ考えずに台本を初めて読んだ時に感じた感情を中心に演じようと思っている。

イ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」―つまり演技に臨む方法に変化が生じたということなのか?

イ・ミンホ:今までは自分自身を捨てて、キャラクターに合わせるタイプだった。そのため撮影序盤は大変なことが多く、そのキャラクターに完全になり切るまで、演技に違和感を抱く部分もあった。でも、今回は(違った方法で演技に臨んでいるので)最初の撮影から気楽に演じることができた。

―どうして気楽に演じられたのだろう?キム・タンがイ・ミンホと似ている点が多いから?

イ・ミンホ:そうではないが、脚本家の方が言葉遣いや演技のトーンなどに気を遣ってくれて、僕と合う点が多かった。それで、ぎこちなかったり難しいと感じる部分がこれまでのドラマに比べて少なかったんだと思う。

―俳優はそれぞれ独自の役作りの方法を持っている。イ・ミンホは役になり切るためにどんな努力をしているのか?

イ・ミンホ:基本的にキャラクターに重要な質問を50個ほど投げかける。そして、その答えからキャラクターのベースを作る。でも、たくさん悩むよりは、撮影現場で感情が流れるままに演じようと考えている。また、練習を過度にすると、演技が逆にぎこちなくなったり、現場の雰囲気に左右されやすくなる。相手役との呼吸も重要だ。

―最近は“メソッド演技”(役の内面に注目し、感情を追体験する演技法)について質問すると、あまりにも大事のように思ってプレッシャーを感じる俳優が多い。でも、実際は長い間ずっと使われてきた一つの演技方法に過ぎない。イ・ミンホの場合も、徹底的にそのキャラクターになろうとするという点で、メソッド演技をしてきたといえるだろう。でも、今回はそんな方法よりも自然と演技に臨んでいるという意味なのか?

イ・ミンホ:例えば、コン・ヒョジン先輩の演技のように、できるだけ自然に演じようとしている。ちょうどそのような演技も試してみたいと思っていたところだった。また、今回の役が高校生という点においても、それを意識し過ぎると逆効果になるかもしれないと思った。それで、高校生というキャラクターの設定を意識するよりも、僕の明るい姿を引き出してキャラクターにアプローチしようと思った。

―しかし、キム・タンは暗い面も持っていると聞いた。

イ・ミンホ:まだ撮影序盤なのでその暗い面がどんな感じなのか僕もよく分からない。でも、確かにキム・タンは心に傷を抱えている。そして、ドラマはそれを最初から提示してスタートした。だから、劇中で僕が笑っていても悲しそうに見える装置がすでにあることになる。それで、僕が悲しい感情を表現しようと努力しなくても、視聴者が自然にそのように感じると思う。

―それがイ・ミンホの演技の強みだ。演技が過剰すイ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」ぎないという点。イ・ミンホは悲しいとあえて言わなくても悲しそうに見える演技を披露する。スターとしてのイメージを確実に持っていながらも、いざキャラクターになり切ると俳優イ・ミンホに見えなくなる理由には、その無理をしない自然な演技にあると思う。

イ・ミンホ:演技をする時、外的な部分にもたくさん気を遣って徹底的にキャラクターの姿になり切ろうと努力するからでもある。その例として、作品でヘアスタイルが同じだったことは一度もない。また、あるキャラクターを演じると決めたら、僕はその瞬間から普段でも「このキャラクターならこの状況でどんなことを考えるのだろう」と悩む。

―そのような考えが積み重なり、ある瞬間キャラクターと一体になるのか?

イ・ミンホ:そうだ。まるで眼差しの変化だけで人物の変化を表現する時と同じだ。「シンイ-信義-」の時、29歳だったチェ・ヨンを演じていた最中に回想シーンを撮ったことがあるが、眼差しだけで幼く見えたその瞬間がまさにそうだった。

―チェ・ヨンのエンディングシーンは今でも鮮やかに記憶に残っている。

イ・ミンホ:僕は自分のひげ姿が記憶に残っている(笑) そう、あのエンディングシーンは本当に切なかった。

イ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」―ドラマと映画での演技の違いは、ドラマは感情をはっきりと表さなければならないので感情を少し強調して演じる一方、映画ではより自然に演じるという点だ。でも、イ・ミンホはドラマでも映画のように自然な演技を見せる。映画の方がより合っているような気もする。

イ・ミンホ:僕は「僕、今悲しいです。分かってください」というような演技をするのが恥ずかしい。もちろん、そのような演技が必要な時もある。また最近は、そんなシーンでは感情をもっとはっきりと表現した方がいいのではないかという気もする。でも、やはり基本的に過剰な感情表現よりも節制した演技の方が好きだ。「花より男子」が終わってから映画の出演オファーが多く入ったが、まだ「これだ!」という作品に出会えていない。そのせいなのか、映画界にはイ・ミンホは映画には出演しないという噂まであるらしい。でも、そんなことはない。今回のドラマが終わると、できれば映画に出演したい。

―撮影現場の雰囲気はどうなのか?キム・ソンリョンとは2回目の共演で親子役だ。また、すでに撮影現場では年齢が上の方になってきているが。

イ・ミンホ:キム・ソンリョン先輩との共演は面白い。撮影現場ではケミストリー(共演者同士の相性)が良いという評価を受けているので楽しみにしてほしい(笑) そして、年齢に関しては本当にそうだ。学生を演じる俳優の中では僕が一番年上でプレッシャーを感じている。前作(「シンイ-信義-」)ではキム・ヒソン姉さんと10歳差だったのに、今回は全員が年下だ。

―考え方次第ではあるが、「花より男子」と比べて自分がこれだけ成長したという証拠のように思える点はあるか?

イ・ミンホ:最初の撮影の時、焦らずに上手く撮影現場に適応できるという点かな。カメラ監督や監督と会話をしながら撮影現場に自然に慣れていく僕の姿を改めて感じた時は、本当に成長したなと思う。でも、それが良いのか悪いのかよく分からない。僕の中にはまだ大人にならないで少年のままでいたいという気持ちもある。

―実際、高校生の時はどんな生徒だったのか?

イ・ミンホ:自由奔放だった。

―それは嬉しい話だ。視聴者たちは今まで自由奔放な姿やイ・ミンホのまた違う姿を見る機会があまりなかったから。バラエティ番組にも出演しないし、演技以外の活動もしていない。

イ・ミンホ:アーティスト的な才能が生まれつきない。演技以外に自信のある分野がなくて、なかなか勇気を出せないタイプだ。自信があって上手くできることを中心に活動したい。それでも、人気を得てからは海外のファンと会うことが多くなり、ファンミーティングでは歌を歌うようになった。でも、そうやってファンのために何かしなければならないと決心するまでにも、4年という長い時間がかかった。今ではファンミーティングで上手に歌を歌える(笑)

―でも、テレビ番組で歌を歌うことはこれからもなさそうだが。

イ・ミンホ:番組で歌を歌えるほどの実力ではないことをよく分かっているのでできない(笑) 恥ずかしい。

イ・ミンホ「こんなに魅力的な御曹司いるかな?」―新人時代の話をしてみよう。イ・ミンホは演技力を指摘されることはなかった。新人時代から演技で好評を得ているが。

イ・ミンホ:全然違う。若い頃は監督からたくさん怒られた。

―でも、キム・スロが「6ヶ月以内に国民的俳優になる人材だ」と褒め称えたと聞いたが。

イ・ミンホ:その理由は演技力ではなかった(笑)

―それでは、もし「花より男子」に出演しなかったら、今の自分はどの位置にいるのかと考えたことはあるか?

イ・ミンホ:昔考えたことがある。もし「花より男子」に出演しなかったら、脇役として幾つかの作品を経た後、今頃になってようやく主演を務めるようになったんじゃないかな……と思った。

―確かに、「花より男子」はイ・ミンホにスターとしてのイメージをより強く与えた作品である。

イ・ミンホ:そのイメージからあえて抜け出そうとはしていない。きっと人々が僕に期待している部分でもあるだろうし、その部分を満たすことが先だと思う。また、僕は俳優人生を長い目で見ているので、あえて今抜け出そうと努力しなくてもゆっくりと変わっていくだろうと思っている。年を重ねながら、状況に合わせて自然に変化していきたい。

―では、誰もが気になるイ・ミンホのプライベートについて話をしてみよう。実際、SNSの飛躍的な発展により韓国でプライベートを守るのは徐々に難しい環境になっている(笑)

イ・ミンホ:そうだ。でも、外国に行っても同じだ(笑)

―では、ストレスが溜まったらどうやって解消をするのか?

イ・ミンホ:幸いストレスをあまり受けないタイプだ。だから、あえて解消もしない。だが以前、姉と25年ぶりに色んな話をした時に、姉から「あなたはこんな話を一度もしたことがないの?」と聞かれた。それで「ない」と答えたら、「こんな話をせずに、どうやって生きてきたの?」と不思議に思われた。それだけ表にも出さないし、爆発もしない。幼い頃からそうだった。(隣にいたマネジメントの関係者が「本当に溜め込む性格でもないので、一気に爆発したこともない」と証言した)

―まさか性格まで良いとは!

イ・ミンホ:ハハハ。もちろん、怒りを表すシーンなどで演技を通じて表に出すとストレスがなくなるような気がする。また、自由にできない恋愛も作品では可能になるし。

―お酒も飲まないのか?

イ・ミンホ:元々焼酎を飲まない。そして、お酒に弱い。昔、マネージャーがお酒をくれて飲んでみたけど、ほとんど飲めなかった。意外かな? お酒に強そうな顔をしているのに。

―そうすると、休みの時は主に何をして過ごすのか?運動?

イ・ミンホ:ドラマの第1話と第2話を必ず見て、映画も見る。でも、ラブストーリーやラブコメディはあまり見ない。アクションやスリラー、特に予想外の展開があるスリラーが好きだ。運動は作品に入る3ヶ月前からやっている。実は面倒くさがり屋で、自己管理も上手くできない。休む時は運動もあまりしないし、皮膚科にも行かない。

―まさに男だね(笑)

イ・ミンホ:そうかな?(笑)

―イ・ミンホは本当に完璧な王子様のようだ。インタビューに先立ち、どうして女性はイ・ミンホが好きなのかとじっくり考えてみた。そして「シティーハンター in Seoul」「シンイ-信義-」「花より男子」のように、遠回りしても結局は自分の前に現れてくれそうな王子様のイメージに女性たちが熱狂していると結論づけた。そんなイメージで愛されているのが嬉しい一方、恥ずかしい設定が苦手なイ・ミンホにとっては違うように感じられるだろうとも思った。

イ・ミンホ:ドラマで白馬の王子様のような役を演じたいと思ったことはない。でも、韓国ドラマの特性上、エンディングシーンでいつもそのような姿を見せていたと思う。実はそう思ったことはなかったが、今聞いてみたらそんな気がした。でも、今までの作品の選択はすべて良かったと思うし、後悔はない。毎回違うキャラクターを演じながら常にたくさん学んできたし、これからもそうやっていくつもりだ。

記者 : ペ・ソニョン、写真 : キム・ヨンジュン、翻訳:ナ・ウンジョン