Vol.2 ― FTISLAND「5人じゃないと始まらない」

写真=FNCエンターテインメント

多くのアイドルがファンに“永遠”を約束するが、実際にデビュー10周年を迎えたアイドルは多くない。これをFTISLANDが成し遂げた。デビュー10年目が近づきグループ維持の秘訣を尋ねると「誰一人『自分は優秀だ』というメンバーがない」と自信を持つボーカルのイ・ホンギに「本当に?知らなかった」と冗談を言うメンバーからも分かった。一人の輝きだけでは音楽は完成できないというバンドFTISLANDメンバーの信念、そしてそれに対する余裕が、彼らのハーモニーを約10年の間も可能にしたであろうことを。

FTISLANDというバンドの音楽の色を固めようと、ハードロックで再び戻ってきたチェ・ジョンフン(リーダー・ギター・キーボード)、イ・ホンギ(ボーカル)、イ・ジェジン(ベース)、チェ・ミンファン(ドラム)、ソン・スンヒョン(ギター)の率直な5人のメンバーに会った。

―今回のアルバムに「自分の未来を自分で探す」という悩みを込めた。FTISLANDの最近の悩みは何か?

イ・ジェジン:イ・ホンギ兄さんを除いて、バンド以外の活動はしなかった。今後は音楽だけをするのではなく、他の活動も併行しなければならない時期が来たようだ。以前は、音楽にだけ集中したかったが、最近は世の中をあまりにも狭く見ていたのではないかと思うようになった。どうやったら、賢く音楽に集中して余暇の時間に僕が望む他の事ができるかが最も大きな悩みだ。

―曲がハードになるほど、ドラムを叩くチェ・ミンファンの負担も大きくなると思う。

チェ・ミンファン:むしろメンバーに感謝している。以前は、番組やライブでドラムがスポットライトを浴びる部分がなかった。最近になってドラムを叩いていて良かったと思うようになった。以前は、バラエティやドラマにも出ないでひたすらドラムだけを叩いていて、すべてを見せられなくて心残りがあった。家で一人でたくさん泣いた。(メンバー:本当に泣いたの?) だけど最近は幸せだ。

―ボーカル イ・ホンギの体力はどうなのか?

イ・ホンギ:セットリストを再び組み始めた。流れを止めなくても、僕はちょっとの間休めるし、他のメンバーがソロで演奏できるように。最近、体力管理をしている。負担はない。大騒ぎするぞ(一同笑)

―イ・ホンギにはストレートなイメージがある。後輩のアイドルから助言を求められるケースもあるのでは?

イ・ホンギ:よく聞かれた。僕はこう言った。「オーディションを受ける時、君はどんな子だった?」僕は初めからこうだった。オーディションを受ける時から今まで変わらずこの姿だった(笑) 本当は、僕たちが堂々と自分の主張を広げることができるのは、それだけ事務所との関係が良いからだ。幼い頃からたくさん話をした。僕たちが事務所の最初の子だったので、気楽に話ができる部分もある。

―グループにイ・ホンギのようなメンバーがいると良いだろう。

チェ・ジョンフン:すごく良い。

イ・ホンギ:ある時は、彼らの方から事務所に話してくれと言われる。

チェ・ミンファン:見て学ぶ。僕は悩みがあると溜め込むんだが、イ・ホンギ兄さんはすぐに話をするので気が楽だ。大変な時、一番最初に聞く人だ。

―ストレートだが、本当はスキャンダルのない芸能人だ。韓国には二人いる。SUPER JUNIOR ヒチョルとイ・ホンギ。

イ・ホンギ:自負心がある。ヒチョル兄さんから本当にたくさん学んだ。あの兄さんは、ビール一杯飲んだだけでも絶対に運転代行を呼ぶ。何でかといったら……分からない(一同笑) しかも、男同士で遊ぶのをとても好んでいる。

―アイドルバンドとしての偏見の中で活動を始めた。10周年を迎えた思いは格別だろう。

イ・ホンギ:本当に悪口という悪口は全部言われた。僕たちの後に、事務所に他のバンドも入ってきたし。だからなおさら意地が出た。開けたい扉も増え、初めてやってみたい仕事も多くなった。大変だったことは指で数えることもできない。途中で音楽を辞めたくなった時もあった。メンバー皆、それなりの苦労があったはずだ。

チェ・ミンファン:最初にデビューした時は若すぎて、演奏できるのかと色々言われた。その後は僕たち自身が曲を書ける書けないで悪くも言われた。何か一つでも成し遂げると、他の試練がやって来た。音楽をしている人と実際に会ってみると皆驚く。それくらいメンバー全員優れた実力を持っている。これからは、僕たちは甘くない相手だということを知らせたい。それで、SNSに僕たちのライブを見に来いと書いている。一緒にライブしてみれば分かることだ。(イ・ホンギ:バンドのディス戦(けなし合い)か? チェ・ミンファン:「SHOW ME THE MONEY」のバンドバージョンだ。メンバー:(笑))

―デビューしてもうすぐ10年のバンドとして、グループ維持の秘訣は何か?

イ・ホンギ:まず基本的にメンバーの仲が良い。メンバーの組み合わせが良くて、一緒にやりたい事が全く同じだ。小さな違いや性格の差があるかもしれないが、よく克服している。結論として、5人がいなければ始まらないということが分かる。誰一人「僕だけは優秀だ」と言うメンバーもいない。

―FTISLANDの指向する音楽と距離が遠い音楽を8年間もやってきた。

イ・ホンギ:「Lovesick」があのように上手くいくとは思わなかった。大衆的なイメージで成功できたので、その延長線を放したくなかった。やはり僕たちが望んだ方向ではないので胸の内がもやもやして、それなのに上手くいくもんだから気持ちも変だった。

チェ・ジョンフン:僕たちも(事務所に)話す言葉がなくて。励ましにならない励ましをしてもらった。

イ・ジェジン:僕たちの意見と違った曲が人気を得た場合がとても多かったので仕方なかった。

―それでもFTISLANDにしかない音楽ができるようになったことは、Primadonna(ファンクラブ)の支持のおかげだろう。

イ・ホンギ:現在残っているファンはマニアだ。僕たちの音楽を支持して、僕たちが日本でやった音楽を聞いたから、ファンたちもそのような音楽を望んでいる。今回ファンが僕たちのためにSNSでボイコット運動をした。以前はファンたちが正しく理解していない部分は僕が直接説明していたが、今回は何もしなかった。個人的にとてもありがたかった。

イ・ジェジン:社長もたくさん悩まれた。「君たちの音楽で持ちこたえている、よくやっている」と言いながらも、僕たちが以前良い成績を収めた音楽に対する悩みが多かったようだ。だがPrimadonnaが社長に確信を与えた。「私たちはFTISLANDのこんな音楽が見たい」という感じが、社長の心に響いたようだ。良かった。だからじっとしていた。「もう少し頑張れ」という意味で。

―「I Will」を発表した時に比べて、今は一段と余裕がある。

ソン・スンヒョン:重荷を下ろしたとでもいうか。僕たちは音楽に対する情熱は守るものの、個人的な悩みは下ろすことにした。それでこそ音楽への情熱がもっと湧いて、舞台に集中できるようだ。

イ・ホンギ:(当時は)僕たちも30歳になろうとしていたので焦っていた。だから余裕を持とうと言った。ゆっくり長い時間を見据えておいて、アルバム準備をする時も、事務所の全てのグループに進行状況を報告してほしいといった。事務所で作ったコンセプトをやりたくなかった。僕たちが事務所のスタッフたちと一緒に会議をして確認した。仕事のストレスはあっても、一方では余裕が生まれて、考える機会も増えた。

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―今回のアルバムの完成度を評価するとすれば?

イ・ホンギ:音楽は100%完成させることはできない。だからいつも挑戦して、僕たちだけの色を表現して、音楽をたくさん聞いて挑戦し続けて、またその中で感覚を変える。そうしながら僕たちのグループの色を作っていっている。幼い頃から話していたのは、幼稚だが、カメレオンになりたいということだ。

―バンド音楽の居場所が狭くなっている。バンドを続けなければならないという信念に揺れはないか?

イ・ホンギ:僕たちにできるのはバンドだ。最近流行しているヒップホップも突然上がってきた。バンドもいつか再び上がってくると信じている。

イ・ジェジン:挑戦し続けなければ答えが出てこないと思う。ぶつかり合いながら人々にバンド音楽を聞かせれば、忘れられないで聞いてくれる人も出てくると思う。

 記者 : ソン・イェジ、翻訳 : 前田康代