「2012 MAMA」韓流を越えて“MAKE SOME NOISE”

「2012 MAMA」韓流を越えて“MAKE SOME NOISE”

写真=CJ E&M

11月30日、香港コンベンション&エキシビションセンターで開催された「2012 Mnet Asian Music Awards」(以下「2012 MAMA」)は、賑やかな雰囲気の中、波のように流れ込んできた観客と共に始まった。ステージの準備が終わり6時(香港現地時間基準)の生放送に向かって5分前からカウントダウンが始まったが、依然として客席は半分程度しか埋まっていなかった。観客の入場がまだ終わっていなかったのだ。不十分な進行だったが、ちょうど6時になり、チョン・ジェイルのピアノ演奏に合わせて香港映画「男たちの挽歌」の主題歌「当年情」を熱唱するソン・ジュンギの歌で「2012 MAMA」が始まると、ステージの開始に驚いたBIGBANG専用ペンライトとSUPER JUNIOR専用ペンライトを持ったファンたちが会場内に慌てて走って入ってきた。G-DRAGONのコスプレをしたファンや授賞式に参加した芸能人のように華麗なドレスを着た人、母親と手をつないで入場する女子学生など、様々なファンの姿があったにも関わらず、現地のファンは明らかにBIGBANGとSUPER JUNIORという二つの軸を中心として分かれていた。

 

「2012 MAMA」韓流を越えて“MAKE SOME NOISE”

写真=CJ E&M

SMエンターテインメント vs YGエンターテインメント、そしてPSY

ステージの上で様々なパフォーマンスが披露されたが、その中でもやはり“SMP(SMエンターテインメント(以下SM)特有の音楽パフォーマンス)”らしい爆発力のあるSMと、明確なコンセプトでステージごとの個性を育てるYGエンターテインメント(以下YG)の2強構図であった。BIGBANGのステージはBIGBANGとG-DRAGONのコラボレーションとも言えた。黒いマントを着てG-RDRAGONのソロ曲「CRAYON」を歌いながら登場したのはT.O.Pだった。彼に続きD-LITE、V.I、SOLがG-DRAGONとなって登場し「CRAYON」を完成させた。このような演出が可能だったのは、ソロ活動をしながらもグループ独特のカラーを繋げているYGアーティストの個性があったからだ。同じ曲に対しそれぞれのコンセプトで異なった物語を描いたYGの演出スタイルは、映画「ダークナイト」のコンセプトで登場したEpik Highのステージでも証明された。一方、SMはSUPER JUNIORとSHINee、EXOなどが強烈なサウンドを次々に爆発させたうえに群舞を加えて、それぞれのグループがSMPスタイルでパフォーマンスリレーを繰り広げてみせた。

またそれとは違う部分でステージを盛り上げた瞬間もあった。香港の観客は韓国ドラマの影響で、オープニングとエンディングの司会を務めたソン・ジュンギと授賞者であるハン・ガインに熱い反応を見せた。Dynamic DuoのGAEKOが無伴奏でラップを熱く歌っているとき、不慣れで口ずさむことはできず、メロディさえなかったにも関わらず、その瞬間まで観客は陶酔したような表情で歓声を送り、音楽によって通じ合う瞬間を描き出した。そして、熱狂的なファン層以外の音楽で注目を集めたのはやはりPSY(サイ)だった。もちろん現在のYG所属の歌手としてのファンだけでなく、全世界で人気を博し話題となったPSYは、SMとYGという二つの熱狂的なファンの間でバランスを取って「2012 MAMA」を支えた。“今年の歌賞”を受賞した「江南(カンナム)スタイル」を歌っていた最中、観客に投げた「Whatis it?」というPSYの質問に6千5百人の観客は、「オパンカンナムスタイル(お兄さんは江南スタイル)」と力いっぱい叫んだ。まだ現地でのファンが多くない韓国ミュージシャンのステージが反響を得た瞬間は、音楽が持つ力の可能性を見せてくれた。

 

「2012 MAMA」韓流を越えて“MAKE SOME NOISE”

写真=CJ E&M

毎年繰り返される課題

決定的な瞬間にもかかわらず、観客の入場コントロールができてない状態で始まった「2012 MAMA」は、4時間に渡る長いフェスティバルだったが、依然として満たさなければならないことが多いことが如実に表われていた。“ベストアジアンアーティスト賞”を中華圏のトップスターであるワン・リーホンが受賞したことをはじめ、インドネシアとベトナム代表のミュージシャンたちが受賞する姿を映像で綴った。しかし、違う候補者たちに対する説明がない受賞式の進め方は、「MAMA」がアジア全体を対象として開催している“Asian Awards”という点を考えると依然として不十分である。“Music Awards”という名前顔負けで、受賞内容よりパフォーマンスで注目を集めてきた「MAMA」は、ステージを支配することは諦めても、説得力のある“授賞式”にするために全面的な改編が必要である。SMとYGという大型事務所に所属したミュージシャンだけが、現地で最も大きい反響を得るのは仕方のないことだが、この二つの会社に相当な部分を依存するような構成は、授賞式だけの客観性と絶対性が達せられない理由の一つである。韓流を越えた“Asian Music Awards”というには依然として韓流が中心であり、韓流フェスティバルと言うには、彼らが広げたアジアという枠組みがあまりにも大きすぎる。

Mnetのシン・ヒョングァン局長は出国前、「2012 MAMA」の記者懇談会で“アジアのグラミー賞”を目指して、アジア市場全体へ進出していきたいという抱負を明かした。「100%完璧な授賞式になることを願っているが、そうではない点も認識している」と語った。「2012 MAMA」が終わったこの時点で見るアジア最大級の音楽授賞式としての課題は、依然として毎年繰り返されてきた。しかし、「MAMA」のステージに上がったアーティストと観客の呼吸が一緒になったその瞬間だけは、アジアの音楽業界を発展させたいというMnetの抱負が、意味のある大きな一歩だったことを示している。アジアの音楽という大きな枠組みを満たすには不十分だった。しかし、「2012 MAMA」が韓流フェスティバルを越え、韓国のグラミー賞を越え、継続して“アジアのグラミー賞”になる夢をあきらめず、前に進んで欲しいと望まずにいられない。

記者 : 文:香港からイ・ギョンジン、編集:チェン・ギョンジン、翻訳:チェ・ユンジョン