「大君」チュ・サンウク“誰かに勝ちたいという気持ちや嫉妬は自分にとってマイナスになると感じます”

写真=WILLエンターテインメント

俳優チュ・サンウクは最近毎日が新しい。もうすぐ生まれる子供のためだ。女優チャ・イェリョンと昨年結婚した彼は、父親になる。新たな世界が開かれるという思いに毎日ドキドキし、感謝しているという。「家庭的なお父さんになりたい」というチュ・サンウクの表情はすでに期待に溢れていた。

おめでたい事はまだある。チュ・サンウクが主人公を務めたTV朝鮮の週末ドラマ「大君-愛を描く(以下大君)」が最近、自体最高視聴率である視聴率5.6%(ニールセン・コリア、全国有料放送家庭)で放送終了した。TV朝鮮で放送されたドラマの中で最も高い記録だ。チュ・サンウクは「奇跡のようなことが起こった。とても感謝している」と話した。「大君」をリードしたチュ・サンウク、ユン・シユン、チン・セヨンは最近、ソウル光化門(クァンファムン)駅の近くでフリーハグイベントを行い、これを祝った。

「視聴率の公約を守ったのは今回が初めてです。最近は地上波のドラマも良い視聴率を残すのが難しいのに、とても驚きました。私が『大君』を選んだ理由はイ・ガンというキャラクターが気に入ったからです。ガンが後に王になるという言葉に“やります”と言いました」と笑った。

イ・ガンは朝鮮時代の首陽大君(世祖)をモチーフに作られた。弟の安平大君を殺し、王位についた首陽大君のように、イ・ガンもやはり弟イ・フィ(ユン・シユン)と葛藤し続ける。イ・フィに対する劣等感と両親からの愛情の欠如は、イ・ガンを後押しする力だった。チュ・サンウクは「最初から最後まで悪いだけのキャラクターではないという点が気に入りました。名分ある悪役を作ろうと努力しました」と説明した。

「卑怯な言い訳のように聞こえるかもしれませんが、イ・ガンは幼い頃から両親の愛が弟にだけ向けられるのを見ながら嫉妬と怒りをためてきたと思いました。ジャヒョン(チン・セヨン)に対する愛もジャヒョンが弟の女だという怒りから始まったと思います。作品をスタートした時、監督と作家に“単純な悪役は避けたい”とお話ししたのですが、ある程度成功したと思います」

イ・ガンの最後は悲惨だ。手下のオ・ウルン(キム・ボムジン)に自身を切ってほしいと頼み、結局彼の刀で命を失う。イ・ガンを演じた後遺症が大きそうだが、チェ・サンウクは「僕は“カット”という言葉がかかればすぐに現実に戻る方です」と笑った。チュ・サンウクは撮影現場でもムードメーカーだった。冗談が好きな性格のためだ。

ユン・シユン、チン・セヨン、ヒョヨンなどの俳優との呼吸も良かった。自身より7~15歳も若い後輩たちと演技をしたが、何度も「世代の違いは全く感じなかったです」と強調した。チュ・サンウクは「後輩たちはとても純粋でした。純粋さからのみ出てくる演技と涙がありました」と称賛した。

「いつの間にか撮影現場に行けば、自分が一番先輩になっていたんです。ああ、悲しいですね(笑)。最大限楽に撮影ができるようにと思いました。僕も昔は周りから感じられるプレッシャーをなくすことがとても必要だったんです。今回20代中盤のメンバーがたくさんいました。彼らを見ながら、“僕はどうしてあの年齢の時にもっと情熱を持っていなかったのか”と後悔しました。20代を何も考えずに過ごしたとも言えるでしょうか」

王になるために限りなく自分を証明しようとしたイ・ガンのように、チュ・サンウクも人々から認められたい欲求は強い。しかし彼が見せようとするのは作られた誰かではなく、ありのままのチュ・サンウクだ。彼は「僕はいつも正直でいようとしています。自分がどんな人間なのかを見せるためにこれまで走ってきました。これからもそうすると思います。チュ・サンウクについてもっと知ってくれたら感謝します」と話した。

「僕も人間なので、誰かに勝ちたいという気持ちや、嫉妬心のようなものは当然あると思います。でも年をとる程、そんな考えが自分にとってマイナスになるというのを感じます。他の人より成功したいと思う時期が過ぎて、心がだんだん楽になりました。そしてそんな今が私はもっと好きです」

 記者 : イ・ウノ、翻訳 : 浅野わかな