Girl’s Day ユラ「スランプ? 録音室で一人で泣いていた」

写真=10asia

「憎むに憎めないようなキャラクターの悪役を演じてみたかったんです」

3月に韓国で放送が終了したKBS 2TV「ラジオロマンス」で悪役チン・テリを熱演した、Girl’s Day ユラの言葉だ。ドラマの中でユラが演じたチン・テリは、子役出身のデビュー20年目の女優だ。年数を重ねるたびに人気が落ち、トップスターのチ・スホ(Highlight ユン・ドゥジュン)との熱愛説を広めてでも、話題の中心になろうとする人物だ。ユラは「テリの気持ちがわかるような気がする」と話した。彼女は、2010年にGirl’s Dayとしてデビューし、いつの間にか9年目に入った。人々の関心と人気を得るために何でもしようとするテリの気持ちが心に響き、不憫に思ったという。

ユラはこれまで歌手であり女優として活躍し、様々なバラエティ番組でも明るく愉快な姿を見せてきた。しかし、その裏には人知れない努力があったという。画面にもっと綺麗に映るために、食事もとらずに減量したり、完璧なステージを作るためにダンスの練習を繰り返したり、誰にも記憶されないような端役から演技を始めるなどして、自身のフィルモグラフィーを積んできた。

熾烈だったおかげで“トップガールズグループ”のメンバーとなれたのである。そんなユラにも、いつかはトップの座から下りなければならない瞬間が来るかもしれない。しかしユラは、その時にももう一度愛されるために「限りなく努力する」と、愛らしい笑顔で話した。

――初主演作で、悪役に挑戦した「ラジオロマンス」を終えた感想はいかがですか?

ユラ:時間がとても早く過ぎました。実感があまり湧きません。未だに、呼ばれたら(撮影現場に)すぐにでも出て行かなければいけない感じがします。初めて悪役に挑戦したのですが、新鮮でよい経験でした。また素晴らしい俳優の方々と一緒に出演できてよかったです。お互いとても親しくなりました。

――どんな悪役を演じようとしましたか?

ユラ:明るく描きたかったです。テリの台詞は全般的に強いものが多かったです。憎たらしい一面もあったのですが、私はテリの味方になってあげたかったです。視聴者にもそのように見てもらえるように努力しました。テリが初めて登場したシーンの台詞は、50のバージョンで準備しました。話し方から声のトーン、表情まで。家でご飯を食べながら、道を歩きながら、TVを見ながら練習しました。たったの台詞一行でも、本当にたくさんの表現が出来ます。とても悩みましたが、結果的には中間を守りました。もっと強く表現しようかと思いましたが、プロデューサーが同意しませんでした。そして、実際に撮影してみるとその理由がわかりました。テリは悪役ではありますが、どこかぎこちないです(笑)。

――テリの味方になりたかった理由は何ですか?

ユラ:テリが置かれた状況を実際に私が経験した訳ではありませんが、私にもいつか自然と訪れることだと思いました。だからその気持ちがすごく共感できました。見ていると胸が痛むキャラクターなので抱きしめてあげたかったです。テリに傷ついて欲しくないと思いました。Girl’s Dayも活発に活動していた時に比べて、今はチームでの活動が少なくなりました。だから新人のグループを見ると「私たちもあんな時があったな」と思い返します。おそらくテリも、人気のある後輩の芸能人を見た時に似たようなことを感じたのだと思います。

――テリを演じながら「トップの座から降りるべき時」を想像してみたりもしましたか?

ユラ:自然に受け止めるとは思うけれど、私に対するニーズを見つけようと最善を尽くすと思います。バラエティならバラエティ、ドラマならドラマ、そしてラジオとか。いつどこでまた人気を得られるかわからないので、私はもう一度成功するために努力し続けると思います。テリも似ています。ただテリはその成功手段が、熱愛説を出すことだったのだと思います。それはよくない方法です(笑)。

――演技もその一つですか?

ユラ:そうです。特に演技は60代になっても続けたいです。「ラジオロマンス」でテリは放送作家を“おばさん”と呼び、悪質ネットユーザーたちと争ったりもしました。実生活ではできないことを、演技でやってみるのは面白かったです。魅力的だと思います。今年の一年間でムカムカしていた気持ちや溜まっていたストレスを、テリを通してすべて発散した気分です。もともと怒ったり、怒鳴ったりする性格ではないので、声を張り上げるのも大変でしたが、スッキリしました。演技は単純に真似するのではなく、集中して表現するということなので。「ラジオロマンス」が終わって、ドラマの中のすべてのシーンが実際に起こったことのように感じました。人は生まれてから一度の人生を生きるけれど、演技をしていると多様な人生を生きているような気分になれるので、演技をすることは特別なのだと思います。

――テリのように悪質なコメントを見たりしますか?

ユラ:全部は見ません。コメントを見る時に設定で、人々がたくさん共感しているコメント順に並び替えて見るのですが、そうするとよくないコメントは少ないです。反対に最新順で見るとよくないコメントが多いです(笑)。よい内容のコメントを一気に見てから、悪質コメントは適当に流しています。よくない内容のコメントを見ると当然、気分はよくありません。でも傷つきはしません。「それは違うけど? 」と思いながら流します。悪質コメントが全くないというのはあり得ないことです。芸能人なら誰でもありますから

――「ラジオロマンス」で見せた自身の演技に満足していますか?

ユラ:(照れながら)まだ私の演技をちゃんと見れません。恥ずかしいし、身の毛がよだちます。撮影が終わるといつも名残惜しい気分がしました。足りないところが沢山あります。まだお見せできていない姿もたくさんあるし、もっと磨いていかないといけません。

――どんな姿を見せられなかったと思いますか?

ユラ:キム・ソヒョン(ソン・グリム役)との仲良しシーンがありませんでした! もともと、他のドラマの主人公と悪役のようにお互い水をかけて争うのではなく、仲がよいと聞いていたのに、設定が変わってしまいました。会ってすぐに私が、ソヒョンにビンタをしました。だから二人共とても残念がっていました。ハジュン(キム・ジュヌ役)さんとのロマンスも思ったより遅く始まったので残念でした。

――Girl’s Dayのメンバー全員が演技活動を並行していますが、お互いにアドバイスしたりもしますか?

ユラ:アドバイスをしてあげるというより、お互いの経験を共有します。「私はこういう場合こうだ」とか「私はこういう時にこうした」とかお互い話します。そういえば、いつもヘリは私が出たドラマを見て、私の事を茶化すのですが、今回はなかったです。どうしてだろう?(笑)

――これまで様々なドラマに出演されましたが、地上波のドラマの主演は初めてでしたね。どんな点が違いましたか?

ユラ:これまで出演したドラマは、台本が全て出た状態で結末を知ってから撮影をしていましたが、「ラジオロマンス」は次回の内容を知らないままで撮影をしていました。想像とは違いましたね。今日撮影したものが翌日に放送されるので自分が知らなかった人物の過去も出てくるし(笑)。練習する時間が足りなくて難しかったけれど、それならでは面白さもありました。ミッションのような感じというか。現場で台詞が変わったことも何度かありました。でもドラマが全体で16話まであるので、そのような部分もある程度は覚悟し演技をしたおかげで、前作よりも集中することができました。時間が経てば経つほど、テリへの感情移入も上手くできました。出演者同士でも情が芽生えました。

――演技力はどれだけ発展したと思いますか?

ユラ:思ったより、演技を初めてからだいぶ多くの時間が経ちました。SBS「花ざかりの君たちへ」(2012)に端役で出演したり、その前には中国ドラマ「シークレット・エンジェル」(2012)にも出演しました。「シークレット・エンジェル」は本当に誰も知らない作品なので話さないでおこうかと思ってました(笑)。当時も、一生懸命練習していたけれど、現場に出ると難しかったのを覚えています。今、当時の演技を見るように言われたら見れないです。今は現場にも慣れました。

――ホ・ジュンさんとのロマンス演技はどうでしたか?

ユラ:最後の2話くらいに、ホ・ジュンさんとのロマンスが描かれました。ドラマの中でいつもホ・ジュンさんに辛くあたってばかりいたのに、突然キスシーンがあったので難しかったです(笑)。私たちは現実のカップルのように演じようとしました。ただの“ラブラブ”で甘いものよりも、言い争う姿を見せるのが良いと思いました。キスシーンを撮影する前に、ホ・ジュンさんが「短いキスにする? 大人のキスにする? 選んで」と言いました。大人のキスっていう言葉がすごく笑えました。(ユラはこの話をしながらもずっとキャッキャッ笑っていた。)そして結局は、短く一度口づけをして、視線を交わしてから大人なキスをすることに決めました。

――歌手と女優ではどのように違いますか?

ユラ:歌手は3分のステージのために準備する過程が長いです。ステージ上での緊張の3分が終われば虚無感が押し寄せます。その代わり、歌手の時にはファンと疎通している感じをたくさん受けます。その反面女優は、撮影してから作品が放映されるまで時間がかかります。その間、自分が作品を作っていくという感じを受けます。何よりもステージは自分一人じゃなくてメンバー達と一緒です。でも演技は、私が一人で打ち勝たなければならないものなので本当に違います。二つとも難しいです(笑)。

――プレッシャーと責任感の程度も違いますか?

ユラ:グループはプレッシャーが4分の1です。辛いことはメンバー達と一緒に分け合うことが出来ます。歌も最初から最後まで私が全部歌う訳ではないので、楽な時もあります。でも時間が経つほど、Girl’s Dayとしての活動で感じる個人のプレッシャーも大きくなっています。よりよいステージ、歌、アルバムのためのプレッシャーです。人々の期待が高くなるので、私たちもよりよい姿を見せなければなりません。そのためにダンスももっと練習したり、もっと綺麗になるためにダイエットしたりと、プレッシャーや責任感は大きいですね。

――未だにダイエットに対する圧迫を感じますか?

ユラ:デビューの最初の頃はひどかったです。当時は会社の圧迫感から減量しなければなりませんでした。ストレスはもっと受けるし、そうするともっと食べたくなって結局体重は減らないし。むしろ年数を重ねながら、体重がよく減るようになりました。他人が強制的にそうさせるのではなく、自ら決心してダイエットをするからだと思います。デビューしたての頃の自分を見ると、まん丸です(笑)。チョコレート一つも食べていなかったのにです。会社から干渉されないようになった瞬間から、体重がよく減るようになりました。だから私がよく言う言葉があります。新人たちにダイエットの圧迫をしちゃいけないって(笑)。

――デビュー9年目ですが、スランプはありませんでしたか?

ユラ:まだ経験したことはありません。一番大変だったのはバラエティ番組に出始めた頃で、SBSの「スターキング」などに出演した時です。プロンプターに私が言わなければならない台詞が出てくるのですが、会話に入れませんでした。出演者同士みんな親しくなるのに、私一人だけ仲良くなれなくて。人見知りをする方なのですが、バラエティ番組の撮影現場ではそれが表によく表れて大変でした。録音室に行って一人で泣いたりもしました。

――今ではバラエティで愉快な話しぶりをみせていますが、どのように克服しましたか?

ユラ:自然と変わりました。おそらくMnetの「ビートルズ・コード」に出演した時からだと思います。私が21歳の時でした。デビューした頃に会社が私をクールなイメージのメンバーだと押していました。だから、クールでいなきゃいけないという強迫観念を持って活動していたので、私の性格通りに出来なくて、バラエティ番組でも何も出来ませんでした。そんな中「ビートルズ・コード」では、私の本当の性格を出せました。私の性格をそのまま見せていたら、いつの間にか大丈夫になっていました。

――ストレスをあまり受けない方ですか?

ユラ:そうですね。大変な時も少し悩んで、肯定的に考えようとします。辛いこと耐えるのは苦手なので。自己防御が強い気もします。

――これからどんなキャラクターを演じてみたいですか?

ユラ:「ラジオロマンス」のように実際の自分とは違う役を演じてみたいです。すごく消極的な人物とか、ヒンヤリした感じの……殺人者? とか(笑)。それか時代劇で女性護衛武士とかもやってみたいです。私の性格や姿とは反対のキャラクターを演じることに魅力を感じます。私と似た役を演じると私の喋り方になってしまいますが、違う役を演じれば、自分自身が違う人になった気分になれます。

――次期作やGirl’s Dayの活動計画はありますか?

ユラ:まだ決まったものはありません。Girl’s Dayは今、色んな方から曲をもらっています。よい曲が出ればカムバックすると思います。

――今年27歳になられますが、残りの20代をどのように過ごしたいですか?

ユラ:時間が経つのは本当に早いです。Girl’s Dayの活動もして、自己啓発も一生懸命したいです。仕事も一生懸命、遊ぶのも思いっきり! (笑)。だから最近は寝る時間が惜しいです。一度遊ぶ時は、24時間確実に遊ぼうとします。まずボーリングをして、家に帰って来て食べて、携帯で遊んで、パソコンをいじったりTVも見てと……。自己啓発としてはバレエ、キックボクシング、英語を学ぼうとしています。昔は勉強するのが好きじゃありませんでしたが、最近は欲が出て来ました。でも英語は本当に難しいです。英語が上手い人は違って見えます。

――ボーリングの実力はどの位ですか?

ユラ:アベレージスコア200を守りました(笑)。MBC旧正月特集「2018アイドル陸上・ボウリング・アーチェリー・新体操・エアロビクス選手権大会」のボーリング大会に出場したかったのですが、レベルが合わないからと言われ、出れませんでした。残念でした。そこでアベレージスコアを出せれば、どれだけカッコよかったか! ハハハ(笑)。プロボウラーにも挑戦してみたいです。今年はもっと一生懸命頑張って、点数をよく維持し、挑戦してみたいと思っています。

 記者 : ソン・イェジ、翻訳 : 浅野わかな、写真 : チョ・ジュンウォン