ラブレイン“初恋は、ありきたりな物語でなければなりませんか?”

ラブレイン“初恋は、ありきたりな物語でなければなりませんか?”

写真=TENASIA

「ラブレイン 愛と野望」第一話
男は一目惚れした女性にデートを申し込んだことが嬉しくて、雨でびしょ濡れになったまま彼女の肖像画を描く。白いブラウスと長いスカートを着た女性は、その大人しい着こなしのようにきれいな文字でびっしり書いてある日記帳をいつも持ち歩いている。男は長い髪をしたロマンチックな美術大学の学生で、女性は長いストレートの大人しい家庭学科の大学生だ。「ラブレイン 愛と野望」の二人の主人公であるインハ(チャン・グンソク)とユニ(ユナ)は文章だけを見ても、一目で1970年代の初恋のイメージを思い出させる人物だ。

ユン・ソクホ監督は、初恋の爽やかな感情を活かすために男女の主人公を大学のキャンパスに連れてきて、二人を取り持つ“黄色の小道具”を続けて登場させた。インハが拾ったユニの日記帳、そこに挟まれていたイチョウの葉っぱ、二人が一緒に使った傘まで全て黄色だったという点を考えれば、かなり繊細な演出である。特に傘の中でお互いを見つ合った瞬間のとぼけた表情から、肩と肩が触れそうな瞬間、そして用心深く踏み出す足取りまで順番に映すカメラ技法は、今まさに心の扉が開き始めた男女のときめきを伝えることに一役買っている。

問題は、美しい絵を後押しするには状況設定が非常にありきたりだという点である。初恋がもたらす切なさは、図書館で本の隙間から目が合うからといって、そしてタイミングが悪く車にひっかけられた泥水を代わりかけられたからといって芽生える感情ではない。“どこかで見たことあるような”を越えて、“見てなくとも分かりそうな”境地に至ったお決まりの設定は、かえって“3秒で恋に陥った”主人公と、それを見守る視聴者の感情的な距離を遠ざけるだけだ。インハの重苦しいナレーションに没頭してその時の郷愁を共有するためには、何度見ても飽きないストーリーが必要だ。お互い寄り添う二人の足取りのように、展開の遅いドラマなら、より一層……。

記者 : イ・ガウォン、翻訳:チェ・ユンジョン