【PEOPLE】ハ・ジョンウという人物

ハ・ジョンウ

父親も俳優ということもあり、小さい頃から俳優になりたかったという。そのため演劇映画学科に入った。初主演作の後、6年間は検事や殺人犯、ホストなどを演じた。800万人の観客を動員する大ヒットとなった人気映画や独立映画にも出演した。今はコ・ヒョンジョンやチョン・ドヒョン、キム・ユンソクに可愛がられる後輩でもある。わずか30歳の彼は生まれつきの俳優であると同時に粘り強く努力する実力派俳優である。

【PEOPLE】ハ・ジョンウという人物

写真=TENASIA

キム・ヨンゴン

ハ・ジョンウの父親。
体型を維持するために常に小食を心がけている人物。衣装もスタイリストに任せず、自分でコーディネートするベストドレッサーとして有名。ハ・ジョンウが展示会を開くほど絵に関心があるのも、父親の影響が大きいという。
彼は俳優の父親と舞踊を専攻した母親、親戚にモデルや運動選手も多い家庭環境で育ったため、自然に俳優を目指すようになった。演劇映画学科を専攻したのも母親の勧めがあったからだ。彼の弟(チャ・ヒョンウ)も歌手を経て今は俳優として活動している。
しかし、彼は「父の敷いたレールの上を歩きたくない」と強く言い張り、デビュー以来父親とは違う道を歩んできた。親の七光りと思われるのが嫌で、CMで父親と共演したこともない。彼の出演作「国家代表!?」に父親がサプライズ出演したことが一度あるだけだ。

キム・ソンフン

ハ・ジョンウの本名。
ハ・ジョンウという芸名は元々、所属事務所の他の俳優が使うはずだったが、本名があまりにも地味だったので変えることにしたという。
本名で呼ばれていた頃、彼は大学と演技塾などに通って演技の勉強を始めた。そして「カルメン」に出演したとき、演技の厳しさを身をもって実感したという。彼はMBC公開採用タレント試験に挑戦したが不合格となり、軍隊に入隊した。
その後、CM出演などのアルバイトをしながら演技の勉強に励んだ。俳優になるためには人間関係が重要ということで、周りの人々の性格や星座、血液型を研究し、女性の心を引き付ける方法に関する本を読んだという。また、俳優は想像力豊かな人でなけれはならないという理由でよく友達にいたずらをした。例えば寝ている友達の腹の上に小便をしたり、体に落書きをしたりしたという。「チェイサー」で、時に子供じみた行動を見せる連続殺人犯(チ・ヨンミン)を演じたが、この役がはまっていたのにも納得がいく。

キム・ギドク

最近色々と話題に上ることの多い映画監督。彼が出演した「絶対の愛」の演出を担当した。
ハ・ジョンウは映画「恋の潜伏捜査」やSBSのドラマ「プラハの恋人」などが人気を得て広く知られるようになった。そして映画「許されざるもの」や「絶対の愛」などで演技力を高く評価されるようになった。それ以来、独立映画「二度目の愛」でアメリカの俳優ヴェラ・ファーミガと共演し、ミュージカルコメディ映画「九尾狐(クミホ)家族」にも挑戦した。
そんな中で彼はあることに気づいたという。それは出演作の中には「チェイサー」や「国家代表!?」などのヒット作も多いが、そのほとんどが低予算の独立映画や芸術映画だということだった。
カンヌ映画祭に出席した時の感想では「韓国にいた時は、人気に執着してバラエティ番組に出演したりもしたが、ここにきて視野も広がりもっと大きな夢に挑戦したくなった」と語っている。

パク・チャンホ(朴賛浩)

日本のプロ野球で活躍する野球選手。
名前が知られるようになった頃、若くして富と名声を手にしたパク・チャンホに勝ちたい」と思ったという。小学校の時少年野球団に所属していた時は、野球選手になりたいと思ったこともあった。また、サッカーチームでプレーしていた時はイギリスのベッカムのような選手を羨ましがりながら、負けじと練習に励んだという。

コ・ヒョンジョン

MBC「H.I.T.女性特別捜査官」で共演した女優。
彼女は彼が出演した「哀しき獣」のスタッフたちにケーキを差し入れる優しい女優である。
ハ・ジョンウは「H.I.T.女性特別捜査官」で恵まれた環境で育った検事を演じた。好きな女性には甘えたり、笑わせようとおどけてみせたりするなど、従来のトレンディードラマの男性主人公とは違う、一見平凡そうに見えるが、魅力のあるキャラクターを演じてみせた。
「H.I.T.女性特別捜査官」で広く知られるようになった彼は「演技よりイメージ管理」に気を遣うようになり、「芸能人でなく俳優になろう」という信念を失うのではないかと悩んだこともあった。「芸能人はイメージを売る商売」なので、どうしてもイメージやCMの出演などを考慮して作品を選ぶようになる。「H.I.T.女性特別捜査官」や「チェイサー」に出演しながら、「ビースティ・ボーイズ」でホスト役を演じたのもその理由からだ。

ユン・ジョンビン

「許されざるもの」や「ビースティ・ボーイズ」の監督。
ハ・ジョンウは「許されざるもの」で映画関係者たちに演技力を認められるようになった。
映画を撮るうちに、ユン・ジョンビンとハ・ジョンウは兄弟のように親しくなった。ハ・ジョンウは、簡単なセリフだけを与え、あとは俳優の自由な解釈に任せるユン・ジョンビンの演出を通じて、“演技の味”を理解し始めた。
また、「許されざるもの」と「ビースティ・ボーイズ」はそれぞれ、軍隊とホストという男の世界を扱う映画で、ハ・ジョンウは男にも女にもよく似合う男であると同時に、いつ爆発するか分からない内面を隠し持った姿を見せた。
彼は虫のいい男でもあるが、“雄”を超えた“野獣”の姿をスクリーンで見せることのできる珍しい俳優だ。そんな虫のいい性格を強調すると「素晴らしい一日」が、野獣性を強調すると「チェイサー」ができあがる。今の若い韓国男性の特徴を最もうまく表現することが出来る俳優の登場だ。

ナ・ホンジン

「チェイサー」でハ・ジョンウの野獣性を引き出した監督。
二人は撮影前に楊坪(ヤンピョン)へ行って午後4時から翌日の午前4時までキャラクターについて話し合った。チ・ヨンミンが単純な性格の人なので、右利きながらも撮影では終始左手で文字を書きながら考えを単純にしようと努めたという。この作品は完璧なリアリティーを追求する監督と、リアリティーこそが「追い求めている演技の方向性であり、目標」であると話す俳優が出会ってできた映画だ。
彼は演技する時、「場面や人物にフォーカスを当てて演じる」ように心がける。つまり、役になりきって自然の演技になるように努力しているというわけだ。インタビューの際、いつも様々な映画や俳優を話題に出すほど数多くの映画を見て、細部までを追求した演技をする理由もこのためだ。彼は一つのシーンにこだわらず、映画全体で自然な演技をし、明確なキャラクターを作り出す。
ナ・ホンジンは彼について「監督並に現場の状況をよく知っていて、照明のセッティング、画面サイズ、使用されるレンズなどにも詳しい」と言った。

キム・ヨンファ

彼が出演した「国家代表!?」の監督。
お酒の席で映画も決まってないのに出演を決めたという。
彼は主役を演じるときも、他のキャラクターとの調和を考慮して映画全体の雰囲気を作り出す。「国家代表!?」では自分を米国に養子に出した母親を必死に探し回る役だが、その必死さがかえって笑いを与え、コミカルな雰囲気を作り出した。
彼はスキーが得意で、トライアスロンに出場するために訓練を受けたこともあるほど、体力には自身があった。その上、大学入学後、何度もニューヨークに行って短編映画に出演した経験があり、英語も堪能だったため、主役はすんなりと決まった。
また、彼は映画撮影中にも絵を描いたりするほど、絵に関心が多い。俳優になるために何かを学ぶのではなく、多くのことを学ぶために俳優になった。新人の頃、ある映画関係者は彼について「とても新人とは思えない存在感」があると語ったほどだ。映画デビューして数年しか経っていないにも関わらず、「絶対の愛」「二度目の愛」「チェイサー」「素晴らしい一日」「国家代表!?」「哀しき獣」などの多くの作品に出演しているのもそんな背景があるためだ。

チョン・ドヨン

SBS「プラハの恋人」や「素晴らしい一日」で共演した女優。
「素晴らしい一日」のビョンウンについて、ハ・ジョンウは自分に最も似ているキャラクターであると言った。
元恋人に借りた数百万ウォンを返すために、他の女たちからお金を借りるという最低の男だが、優しくてとこか憎めないどころがあるキャラクター。彼は「素晴らしい一日」撮影現場で「ビョンウンのように人々の心の支えになりたい」と言った。
ハ・ジョンウが一人暮らししていた頃は、お惣菜屋さんのおばさんと仲良くなって、残りものを分けてもらったりもして、女性から言われて最も衝撃を受けた言葉は「ダサい」という言葉だったという。ファンサイトには、いつも「頑張ってください」というメッセージを書き込み、「有名なってから、お酒を飲んで騒ぐことが出来なくなった」と漏らすほど、自由なところがある。彼は多彩で多能な物知りである。また、男の中の男であるが、女心も理解している。朝鮮時代であれば有閑知識人。現代ではイケメンではないが何でもこなせる実力派俳優だ。

キム・ユンソク

「チェイサー」や「哀しき獣」で共演した俳優。
ハ・ジョンウはキム・ユンソクについて、初めて会う人なのに「ずっと前から知っている人のような感じ」の「人柄の良さがにじみ出る俳優」だという印象を受けたという。
自らを「リアクション中心の演技パターン」を持っていると話すハ・ジョンウは「チェイサー」と「哀しき獣」でキム・ユンソクとは正反対の演技を見せることができた。「チェイサー」の連鎖殺人犯を演じた彼が「哀しき獣」ではどこか抜けている殺し屋(ナム)で観客の涙を誘うことができたのは、正反対の演技を見せるユンソクの存在があったからだ。二人は「哀しき獣」と「チェイサー」で相反したキャラクターを務めたが、二人ともキャラクターを完璧に演じきり、前作のイメージを破ることに成功した。

わずか30歳にして彼は、映画の内容、時代、場所、全てが極端な作品の中で人生を完璧に再現し、どんな役も見事に演じきった。そして、そんな彼の側には彼のことを信じる他の俳優がいた。
小さい頃から俳優を目指し絶えず努力して、驚くほど速いスピードで成長した俳優。そしてその俳優にさらに成長する必要があると気づかせる他の俳優たち。そして彼らが作り出す感動の作品。不思議にも韓国にはそんな俳優たちが多い。

記者 : カン・ミョンソク