キム・ハヌル「ラブコメディの演技をする時、いつも心配をする」

※この記事にはドラマ「紳士の品格」の結末に関する内容が含まれています。

40代の男たちの友情と愛を描いたSBS「紳士の品格」の愛の話の中に、イム・テサン(キム・スロ)に片思いをしてキム・ドジン(チャン・ドンゴン)と恋愛をするソ・イス(キム・ハヌル)がいた。キム・ハヌルは「紳士の品格」で映画「同い年の家庭教師」のようにコミカルな姿を見せる一方、「6年目も恋愛中」でのように平凡な日常の中で恋をする姿を見せるキャラクターを演じたりもした。また、色んな男性俳優の中で彼たちの観察者として作品の流れを調節する姿は、キム・ハヌルの新たな姿でもあった。ロマンスがストーリーの核心にあることには変わりがないが、「紳士の品格」でのキム・ハヌルはもう少し違う領域に一歩前進したように見えた。30代半ばである自分の年齢に合う恋愛話を演じたキム・ハヌルは、これからどんな姿を見せてくれるだろうか?一歩ずつ自分のトレードマークを前に出して領域を広げていくキム・ハヌルに出会った。

「ラブコメディというジャンルが私によく合っていると思う」

 キム・ハヌル「ラブコメディの演技をする時、いつも心配をする」―「紳士の品格」が終わりましたね。最後のシーンであるプロポーズシーンを撮影した時、すっきりした気持ちになったと思いますが。

キム・ハヌル:すっきりというより寂しいと思いました。最後のプロポーズシーンのリハーサルの時、私たちのカップルのために他のカップルたちが頑張ってくれる姿を見たり、もう終わりと思えたりして涙が出ました。最後の挨拶っていう感じですかね?私がこのドラマに感情移入をし過ぎたみたいです。私はドジンのサイドミラーシーンが非常に良かったと思います。「今日より昨日のほうが青春であり、だから、僕は今日より昨日のほうが情熱的で、昨日よりは一昨日のほうが大胆でした」という台詞の後、そのシーンを見たらドジンの感情がよく感じられました。

 ―“今日より昨日の方が青春”である俳優たちとの作業はどうでしたか?

 キム・ハヌル:振り返ってみたら、私は私と同じ年頃か年下の男性俳優たちだけと演技をしたことがあったんです。共演した俳優の中で、私より年上だとしても2歳上とか?だから、今回のように年上の俳優たちと作業したのは初めてだったんですけど、気楽で良かったと思いました。お兄さんたちが私のことを可愛がってくれたんで。また、第1話と2話を見た後は、お兄さんたちが拍手しながら最高と言ってくれましたし、「君が泣いた時、俺も泣いたよ」と褒めてくれたりしました。もし年下の男性俳優と演技したら、そんな話を聞くことはないでしょう(笑)

―前作「君はペット」のような可愛い恋愛に比べて、今回のソ・イスというキャラクターは30代半ばでキム・ハヌルさんの年齢に合っているキャラクターでした。ソ・イスのキャラクターが自分と似ていると思いましたか?

キム・ハヌル:感情移入をするんですけれど、少し軽い感じのラブコメディだからリアクションをする時の表情や身振りが私とかなり似ているんです。しかし、私は他人の前でも一人でいる時もあまり泣かないタイプですが、イスは涙をこぼし出す性格なんです。イスの感情の幅があまりにも広すぎて、彼女が持つ色んな感情をどうしたら一人の女性が持つ感情に見せることができるだろうと悩みました。たとえば、台詞が10行あるとしたら、そこで彼女の感情が3回ぐらい変わるんです。そしたら、私は慌ててどうしようと悩んで、最初はずうずうしくして、次は卑屈になって、それから厚かましくなるんです。撮影の最初の頃はそういう感情の変化が多くて、それをどうやって現実的な人のように演じることができるかと悩みました。

―しかし、ドラマの序盤に慌ててずうずうしくなったりする姿で、イスの可愛い面をよく生かしてくれたと思います。

キム・ハヌル:なるべく台本に充実しようと努力しました。ドラマは最初から最後までの状況が出ていないので、それがベストだと思いました。ドラマの中で脚本家さんが表現したいキャラクター、監督さんが表現したいキャラクター、そして、私が思うキャラクターの中でベストを尽くそうと頑張りました。台本の中で感じられるイメージを頭の中で想像したんです。頭から足先まで表情やジェスチャーを漫画を見ているようかのように想像しましたね。

―ラブコメディでキャラクターの重さをよく設定しないと、軽すぎるという印象を与えることもありますが。

キム・ハヌル:ラブコメディの演技をする時はいつも心配なんです。その“オーバー”という基準点がないから、本当に難しいんです。感情の幅がどこまで激しくなってもいいか分からなく監督さんに決めてくださいと言いましたし、自分でも演技をしながら「ハヌル、大丈夫か?」「今回は大丈夫だったと思うよ」といつも確認しました。それでも、ドラマはモニタリングができるから、その幅を調節することができたと思います。今度のシーンでオーバーしたと思ったら、次のシーンでは少し落ち着こうとしましたから。イスもそんな風にして作っていきました。

―“ラブコメクイーン”であるのに、ラブコメディの演技が難しいなんて意外だと思えます。

キム・ハヌル:今は「紳士の品格」のおかげで“ラブコメクイーン”とよく言われていると思います。しかし、ホラージャンルである「ブラインド」もいい言葉をたくさん聞きましたし、MBC「ロードナンバーワン」のような作品もやりました。中でもラブコメディというジャンルが私によく合っているみたいです。他の作品をやっていたら、違う呼び方で呼ばれるんでしょうね。イスが非常に優しいキャラクターだったので、次期作はもう少しタフなものをやりたいです。もしくは、「紳士の品格」はファンタジー的な要素が多い作品だったんで、私の歳に合う本当に現実的なキャラクターも面白そうと思います。とにかく、違う姿を見せたいと思うので、次期作はラブコメディではないと思います。

「ドラマが終わってから、欠かさずに見たのはオリンピック放送」

キム・ハヌル「ラブコメディの演技をする時、いつも心配をする」―今はこうやって領域を広めていますが、共演した新人女優のユン・ジニさんを見ていたら、自分が演技を始めた最初の頃が思い出したりはしますか?

 キム・ハヌル:いや、彼女は私の新人の時と比べ物にならないぐらいうまいです。最近は歌手もそうですし、俳優もそうですし、みんな勉強してからやり始めますので、演技がうまく堂々としていますね。しかし、私はすべてを現場で学びました。だから、最初の頃はアングルもリアクションもよく分からなかったんです。最近の子たちはすぐ理解したりしますけど、私は最初どんなことを言っているのか全く分からなかったんですね。作品をしながら、少しずつ分かっていて変わったりもしたと思います。

―「紳士の品格」をやりながら、新たに分かるようになって変わったものってありますか?恋愛観や結婚観に影響を与えたりしたんじゃないかなと思うんですけど。

 キム・ハヌル:小さい頃から恋愛観や結婚観ははっきりしているので変わってはいません。特に、私は結婚に関するファンタジーを持っているんです。笑ってしまうかもしれませんけど(笑) 家は一軒家で子どもがたくさんいて一緒に家のインテリアをするみたいなことですね。夫は旅行好きで釣りも一緒に行ったりいつも2人で色んなところを行きたいです。夫が私を連れて行くタイプで、私はそんな夫をめんどくさがるみたいな感じがいいです。

―かなり具体的ですね(笑) こういう理想のタイプに影響を与えた人がいますか?

キム・ハヌル:育った環境の影響かもしれませんね。父親が旅行好きで、子どもの頃からよく旅行に行きました。当時は車もなかったのにテントのような重いものを持って高速バスに乗って旅行したりしましたね。小さい頃は暑いし大変だからあまり好きじゃなかったんですが、時間が過ぎたら大変だった思いはどこか飛んでいていい思い出だけ残りました(笑) そのため、今だに旅行が好きです。もちろん、今はその時より楽に旅行しているんですけど、家族と一緒に団体で韓国内旅行もよく行ったりします。

 ―ドラマが終わってから休みの時間に新しく関心を持つようになったものってありますか?

キム・ハヌル:オリンピック!カタログ撮影で1週間ぐらい海外に行った時を除いたら、ほとんど欠かさず見ました。友達とワインを飲みながらサッカー試合を見て、夜から次の朝までずっと騒いだり盛り上がったりしました。周りの人は「紳士の品格」が終わってこれから何の楽しみを持って暮らせばいいかと文字メッセージを送ってきたりしますが、私はオリンピックが終わって楽しみが…(笑) 全ての楽しみが無くなったのではないですが、寂しいです。しかし、次回作が決まる前まではたっぷり遊ぶつもりです(笑)

記者 : 文 イ・ジイェインターン、写真 イ・ジンヒョク、編集 チャン・ギョンジン、翻訳 ナ・ウンジョン