「学校2013」イ・ジョンソク&キム・ウビン“ナムスンにとってのフンス、フンスにとってナムスンとは?”

KBS「学校2013」で“恋愛模様”を担当しているイ・ジョンソクとキム・ウビンに会ったのは、朝7時から始まった撮影が12時間休まず行われた後だった。彼らは正面からの撮影が難しいほど目が充血し声はかすれていたが、そんな姿からもナムスンとフンスの痕跡を発見することは決して難しくなかった。夕飯の時間も先延ばしにしたまま、「最近、話す相手がいなくてつまらなかった」と、インタビューをさらに長く受けても大丈夫と話すイ・ジョンソクは、その瞬間、ナムスンのように純粋な微笑みを見せた。また、低い声で一言一言ゆっくりながらもはっきりと答えていくキム・ウビンは、フンスのように寡黙で慎重な姿だった。第14話のエンディングでパトカーに乗ったフンスと彼の後ろ姿を見つめるナムスンの涙目を見たせいで、今もまだ驚いた心をなで下ろしている途中の視聴者ならば、二人の俳優と交わした以下の会話が即効性のある鎮静剤になるだろう。近くで見たらより可愛いイ・ジョンソクとキム・ウビンに会った。

―同じ年頃の俳優たちが多い現場のせいか、休憩時間でも休まずにおしゃべりをしていたが(笑)

イ・ジョンソク:撮影に入る前、2週間ぐらいみんな一緒に集まって台本の読み合わせをしたので、すぐ親しくなった。撮影がない日も集まってしゃべる。ソン・ハギョン(パク・セヨン)、ピョン・ギドク(キム・ヨンチュン)、キェ・ナリ(チョン・スジン)、キム・ジョンヒョン(キム・ジョンヒョン)、それから、僕の後ろに座っているイ・ギュファンが集まりの固定メンバーだ。実は、僕がフンス派、ナムスン派を分けている。「君は僕よりフンスの方が好きでしょう」と言ったりしながら(笑) ナムスンが一番好きな友達はキム・ジョンヒョンだと思う。

「ただ、ナムスンにだけ集中したい」

「学校2013」イ・ジョンソク&キム・ウビン“ナムスンにとってのフンス、フンスにとってナムスンとは?”

写真=TENASIA

―コ・ナムスンは従来の学園ドラマに登場する冷静な模範生や気性の激しい反抗的な生徒のようなはっきりした性格のキャラクターではない。最初、台本を読んだ時、どんな人物だと思ったのか?

イ・ジョンソク:第1話の台本だけもらった時はキャラクターがはっきりしていなかったので、どう演じればいいのかピンとこなかった。それで、あまりにも不安になり、編集室によく行ってモニタリングをしたほどだった。ナムスンは表情がなく、友達と接する時も意欲がなく、ジョンホ(クァク・ジョンウク)が金を取ろうと脅すと、ただ金をあげ、彼が殴ったら黙って殴られる。それなのに、いきなりヨンウ(キム・チャンファン)を手伝う。ある意味、ナムスンは感情がないように見えた。脚本家の方からも「ナムスンと仲良くなるの、難しいでしょう?」と言われた。

―ナムスンと仲良くなったのはいつからだったのか?

イ・ジョンソク:第2話で「草花」という詩を咏むシーンを撮影してから、ナムスンを演じるのが非常に楽になった。ナムスンは弱い人には弱く、強い人には強い大人な子だ。本人もジョンホのように過ごした時期があったのでジョンホを理解してあげ、おせっかいでも軽く話をしただけで相手に大きな影響を与える。もちろん、詩を咏むということが何となく恥ずかしく、台本を読んですぐに叫んだ(笑) 撮影する時も、僕は本当に真面目にやっているのに他の子たちが笑い過ぎて、撮った後もすっきりしなかった。でも、放送を見てから分かった。わあ、ナムスンはかっこいい子なんだと。

―ナムスンは愛された記憶がない人物だが、どうやって友達や先生に関心を見せたり愛情をあげることができるのだろうか?

イ・ジョンソク:ナムスンが唯一愛された人がフンスだった。このような友情があるだろうかと思えるぐらい、2人の友情は格別だったと思う。母親もいないようだし父親も遠くにいるし、ガンジュ(5dolls ヒョヨン)に無関心な態度を取るのを見ると恋愛も一度もしたことがなさそうだし。ナムスンは幼い頃から、ただフンスとだけ遊んでいたんじゃないかなと思う。

―ナムスンが結局、自ら学校を辞めてフンスに「僕が捨てたのは、学校ではなくお前だ」と言うシーンでも、フンスをどれほど特別に思っているのかが伝わってきた。

イ・ジョンソク:台本を読んだ時から泣いた。画面にフンスの顔が出て僕は肩だけ映るシーンを撮る時も、涙があふれた。「学校2013」を撮影しながら、泣くことが本当に多くなったと思う。普段、ドラマや映画を見ながら泣いたことは多かったが、実際、悲しくて泣いたことはあまりなかった。男同士の濃い友情を経験したこともなかったし、こんなに涙をたくさん流しながら悲しみという感情を感じたこともなかったのに、ナムスンと仲良くなったため、そういう感情が自然に出た。

―重要な感情を表現する時、イ・ミンホン監督は雰囲気だけを主に説明しディレクティングしているが、そういうディレクティングは演技する立場からはどうなのか?

イ・ジョンソク:少し抽象的に話されるので理解できない時も多いが、それでもただ演じる。ハハ。これまで演技をしてきた中でできた悪い癖の中の一つが表情演技をする時、瞳を多く使うことだ。でも、監督がそういうのは演技が粗末に見えるので、瞳を使う数をできるだけ減らして表現しなさいと言われた。でも、表情を使わずに表現することは非常に難しい。普段監督はとても厳しいが、たまにミンホン兄さんと呼んだらすごく嬉しそうな表情を見せてくれる。僕は気分がいいと、一人で愛嬌を振りまいたリふざけるスタイルだ。

―ドラマを引っ張る主人公を任せられたことは初めてだと思うが、俳優として一番多く学んだことがあるとしたら?

イ・ジョンソク:俳優を夢みてきたが、演技するたびに常に緊張していた。でも、今は本当に楽しい。演技をしながらこんなに楽しむことができるなんて思ってもいなかった。だから、ナムスンを手放したくない。このようなキャラクターにまた会えることができるだろうかと思うほど、ナムスンへの情が深くなった。この作品をしている間、他の仕事はまったくしなかった。最初はこれだけでも精一杯だったのでしなかったが、今は邪魔されたくないのでしていない。ただ、ナムスンにだけ集中したい。

「ナムスンにとってフンスは、父親であり家族」

「学校2013」イ・ジョンソク&キム・ウビン“ナムスンにとってのフンス、フンスにとってナムスンとは?”

写真=TENASIA

―「学校2013」が終わった後もナムスンがどこかで生きているとしたら、彼がどんな姿で暮らしていると思うか?

イ・ジョンソク:まず、大学には行かずに、ただ頑張って暮らしているだろうと思う。八百屋をやったりお店をやってビールを売っているかもしれない。フンスとの関係が解決できたということだけでも、トラウマがある程度解消されただろうから、たくさん笑いながら生きてほしい。

―その時もインスタントラーメンを食べていそうだが(笑)、ナムスンはどういうインスタントラーメンが一番好きそうか?

イ・ジョンソク:ネギや卵をまったく入れない、インスタントラーメンの袋に書いてある調理法のまま作ったオリジナルラーメン。ラーメンにこだわっているということは、本当に好きだから食べているということだろう。それなら、他の材料を入れない方を好みそうだ。

―本人は学生時代どんな生徒だったのか?

イ・ジョンソク:家にいることが世の中で一番好きな無気力な面はナムスンとよく似ているが、ただナムスンより静かな生徒のほうに近かった。今、2年2組で一番存在感がないと思われる人物のように過ごしていたと思ってもらえるといい。

―その時、もっとも大きな悩みは何だったのか?

イ・ジョンソク:僕はいつデビューできるのか(笑) かなり早くデビューしたほうなのに、その時はどうしてそんなにも焦っていたのか分からない。いっそのこと、その時、もっと大変だったらよかったなとも思う。僕なりには大変と思ったが、演技をしていると僕の人生において波があまりなかったせいか、これまで感じたことのない感情が非常に多いことに気づいた。

―最後の質問だ。ナムスンにとってフンスとは?

イ・ジョンソク:大げさに説明してるわけでもなく、父親であり家族だ。 ―それでは、逆にフンスはナムスンをどう思っているだろうか? イ・ジョンソク:子ども?ハハハ!ナムスンは他の人の前では大人だが、フンスの前では子どもっぽいから。

「第10話のエンディングは台本を読んだ時から泣いた」

「学校2013」イ・ジョンソク&キム・ウビン“ナムスンにとってのフンス、フンスにとってナムスンとは?”

写真=TENASIA

―ナムスンとフンスが仲直りの段階に入った。これまでナムスンへの愛憎の感情を微妙に調節しながら演じることが大変だったと思うが。

キム・ウビン:僕は台本に忠実なタイプだ。現場でジョンソクとたくさん話し合ったり想像しながら作っていく。後でこんなことがありそうだからここではより深く突っ込んでいこうとか、もしくは、ここでは少し軽い感じでやろう、というように話し合う。まだ、足りないことが多いので、僕は自ら演技を計算するより監督を信じて指示通りにやるほうだ。瞬きしないでと言われたら瞬きもしない(笑)

―フンスが「お前は僕に会いたくなかったのか」と溜めていた感情を爆発させる第10話のエンディングを撮影した時は、どのように感情を掴んでいったのか?

キム・ウビン:台本のト書きにはフンスが涙を我慢しながら後ろ姿を見せると書いてあったが、僕は台本を読んだ時、すでに泣いた。「僕にはサッカー以外、お前しかいなかったのに、サッカーがだめになって死にたくなった時、お前だけでもただそこにいてほしかった」という部分で涙が出た。それで、脚本家の方に「どうしても台本通りに感情が調整できなさそうですが、泣いても大丈夫ですか」と聞いた。そしたら、脚本家の方が本来は泣くと書くつもりだったけど、男二人で泣くのが恥ずかしいんじゃないかなと思ってそう変えたと言われ、感情が流れるまま気楽に演じていいと言ってくれた。だが、先にナムスンの方を撮影する時、僕はすでに涙はもちろん、鼻水まで垂らして嗚咽してしまった。そして、人間って一度泣いた後は心の中がすっきりするじゃないか。それで、カメラが僕の方に向いた時は涙も出なく、周りに住んでいる住民の方々の声がマイクに入って、何度も撮り直して大変だった。

―ストーリーが進むにつれ、フンスとナムスンの友情が恋愛模様により近く描かれているが、演じる立場からしたらどう思っているのか?

キム・ウビン:男子高校を出たけど、このような友情はあり得ない。ハハ。ただ会ったらお互いに悪口を言ったり、いたずらをしたり、遊びに行ったりする。もちろん、彼らのようにお互いのことを愛する友達は多いが、普通、友達の間ではフンスとナムスンが経験したような心が痛くなる事件がないので、友情を確かめ合うきっかけがないと思う。

―KBS「ホワイトクリスマス」、SBS「紳士の品格」に続き、反抗的な高校生のキャラクターを演じるのは3回目である。視聴者からすれば似ている設定かもしれないが、自身では違いを考えてキャラクターを作ったと思う。フンスのどのような面を中心において演じたのか?

キム・ウビン:フンスは単に反抗的な子というより、痛みを多く抱えている子だ。行動が遅く授業も先生が前に立って話しているから聞くだけで、意欲もなく非常に無気力な状態だ。ナムスンにもう一度会い、少なくとも愛憎という感情ができたが、空白期がかなり長かったのでナムスンとの関係を受け入れようとしながらもぎこちなく感じる。また、「いや、もう一度、友達になろう」と決心してからも、また自分の意志通りにできない。

―そのような感情を台詞より目つきや雰囲気で表現しなければならない場合が多いため、台本に出ている以上にキャラクターの研究が必要だったと思うが。

キム・ウビン:最初、演技を学ぶ時から演じる人物の一代記を作成することが重要という話をたくさん聞いたので、フンスが持っている痛みに焦点を合わせてキャラクターを細かく作っていった。例えば、ナムスンに「お前は僕に会いたくなかったのか」と言いながら泣く時は、サッカーをやっていて親孝行もちゃんとできなかったのに母親が亡くなり、そういう状況でナムスンまでいなくなって本当に大変でたくさん傷ついたんだろうという想像をした。

「フンスにとってナムスンは、生きていく理由?」

「学校2013」イ・ジョンソク&キム・ウビン“ナムスンにとってのフンス、フンスにとってナムスンとは?”

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―自分の夢を壊したので、いくら友達だったとしてもフンスはなかなか心を開くことができないんだろう。もし、実際、自分の友達がそのようなミスを犯したとしたら、どう受け入れたと思うか?

キム・ウビン:ジョンソクともその話をしたことがあるが、彼らのように長く引きずったりはしないと思う。毎日、顔を合わせる仲なのに、もし気まずかったら転校するか、仲直りするんだったらいっそのこと悪口を言ったり殴ったりするか、本当に行くところまで行くとしたら「どうせお前はサッカーをやらないから、足を折ろう」と言って“チャラに”して終わらせると思う(笑)

―学生時代はどんな子だったのか?

キム・ウビン:友達、先生が好きな子だった。養護教諭や音楽の先生以外、すべて男性教師だったのでかなり荒い雰囲気だった。規律も厳しくて、携帯を見つけられて一度没収されると、3ヶ月間返してくれなかった。でも、幸いにも僕は取られてから数日後、遠足に行ってすぐに返してもらった。2組の誰かに似ているとは言いにくいが、あえて言うならナムスンに似ていたと思う。快活だが模範生ではなく、色んな友達とよく遊ぶけど友達は他にいるみたいな。

―フンスのようにサッカー好きだったのか?

キム・ウビン:小学校の頃は本当に好きだったが、中学校の運動場がとても狭くてサッカーがうまい子がボールを蹴ったらゴールポストを飛び越えていくぐらいだった。それで、その時からやらなくなった(笑)

―最後の質問だ。フンスにとってナムスンは?

キム・ウビン:少し大げさに言うと、フンスが生きていく理由?もしナムスンがいなかったら、果たしてフンスはどこにいるだろうという質問も自分にしてみた。それほど、フンスにとってナムスンはそばにいないといけない友達だったのに、その友達がいなくなりフンスがむちゃくちゃに生きるようになったと思う。

記者 : カン・ミョンソク、イ・ガオン、写真 : イ・ジンヒョク、編集 : イ・ジヘ、翻訳 : ナ・ウンジョン