「頑張って、ミスターキム」今までになかった毎日ドラマ

「頑張って、ミスターキム」今までになかった毎日ドラマ

写真=TENASIA

KBS 1TV「頑張って、ミスターキム」第1話 毎日ドラマ(月~金に放送されるドラマ) 午後8時25分

名前の通りに生きられたら良いのに、未婚の男性キム・テピョン(キム・ドンワン)が三人の子供を育てる毎日は大変なことばかりだ。だが「頑張って、ミスターキム」は、誰が見ても頑張らなければならないキム・テピョンの疲れ果てた姿だけを描いていない。だからと言って、のんきで何も考えず、むやみに明るく現実を認識しているというわけでもない。キム・テピョンの姪ヒレ(ソ・ジヒ)と友達の娘ソング(ノ・ジョンイ)に、自分たちが他の人たちから可笑しく思われることは当たり前だと話した場面で、しっかりと現実を見ているキム・テピョンの思慮深い性格が描かれていた。そしてこのドラマは、それぞれ違う三つの家族の状況を極端に区別するのではなく、キム・テピョンのように複雑な事情を抱えて生きていく人物たちで描いている。その過程で人物のキャラクターがより鮮明に現われたということは言うまでもない。

必ず財閥と3世代が一緒に暮らす大家族が登場するが、物語の中心が、“会社を受け継ぐのは誰か”という毎日ドラマの至上課題に偏っていないということは幸いなことである。そしてキム・テピョンは、二つのうちどちら側にも属していない。何よりシチュエーションコメディのように軽くキャラクター中心に人物を紹介したが、血の繋がりより愛で結ばれたキム・テピョンの家族は、今までの毎日ドラマで見られなかった問題意識を抱いた人物たちだ。離れ離れになった家族を探すために、物語のすべてを捧げた前作「星も月もあげる」のことを考えると、キム・テピョンと彼の家族は毎日ドラマの異端児と言っても過言ではない。キム・テピョンの出生の秘密に、血は水よりも濃いという神話の前でひざまずかないことができるのならば、「頑張って、ミスターキム」は己の役割を果たしたと言っても過言でないだろう。そのため、たとえ軽快に描いた初回ではあるが、キム・テピョンに頑張れと言わなければならない。

記者 : ユン・イナ(テレビ評論家)、翻訳 : チェ・ユンジョン